「将来、こんな風になりたい」という夢がある。
でも、そのために今日何をすればいいのかわからなくて、なんとなくスマホを見て1日が終わってしまう。あるいは、まだ明確な夢がなくて、毎日少しモヤモヤしている。
もし君が今、そんな思いを抱えているなら、「自分自身と会話をする」という方法を試してみてほしい。
才能や特別な環境がなくても、紙とペンさえあれば誰でも今日から始められる、夢を叶えるための手段。それが「ジャーナリング」だ。
ジャーナリングとは、頭に浮かんだ思考や感情を、そのまま紙に書き出す心理的な手法のことで、「書く瞑想」とも呼ばれている。
菊池大樹氏の著書『すごいジャーナリング うまくいっている人は紙に何を書いているのか』には、この手法を使って自分の本音を知り、行動を変えていくヒントがたくさん詰まっている。この本から学べる、君の悩みやモヤモヤを解消し、一歩前に進むためのアプローチをいくつか紹介しよう。
行動できないのは「順番」が整っていないから
「勉強しなきゃ」「夢のために頑張らなきゃ」と頭ではわかっているのに、どうしても体が動かない。そんな自分を責めてしまった経験はないだろうか。
本書では、物事がうまくいくための大切な順番が紹介されている。
それは、「①感情を整える → ②思考を整える → ③目標を整える → ④行動を整える」というステップだ。
行動できない人は、自分の感情や思考がモヤモヤしたまま、いきなり「④行動」だけを起こそうとしてつまずいてしまうことが多い。
まずは、今感じている不安や焦り、イライラをそのまま紙に書き出して「①感情」を整える。心がスッキリすると、頭の中が冷静になり「②思考」が整理される。すると自然に「じゃあ、明日はこれをやってみよう」という「③目標」が見えてきて、結果として無理なく「④行動」できるようになる。
紙に書き出すことは、この大切なステップを順番通りに踏むための、とても効果的な方法なんだ。
目標が叶わない理由は、シンプルに「忘れるから」
どんなに強い決意をしても、人は数日たつとその目標を忘れてしまう生き物だ。
脳の根元には「RAS(網様体賦活系)」という情報のフィルターがある。このフィルターは、自分が「重要だ」と意識している情報だけをすくい上げ、それ以外を視界から見えなくする役割を持っている。
毎日、自分の目標や夢を紙に書く習慣をつけると、このRASに「これは私にとって重要な情報だ」と刷り込むことができる。すると脳は、普段の生活の中から夢に近づくためのヒントやチャンスを、無意識のうちに見つけ出してくれるようになる。
また、スマホのメモ帳ではなく「手書き」にすることもポイントだ。手で文字を書く行為は脳の様々な領域を刺激し、ただ頭で考えているだけでは気づけなかったアイデアを引き出しやすくしてくれる。
きれいな言葉はいらない。「本音」を許すノートの書き方
ジャーナリングの鉄則は、「正しいこと」を書くのではなく「正直な本音」を書くことだ。
この点が本書でもっとも重要なポイントの一つとして書かれている部分だ。
本書が定義する「うまくいっている人」とは、成績が良い人でもお金持ちでもなく、「自分の本音を知り、その声に沿って行動している人」のことだと言われている。
うまくいく人は、ノートにきれいごとを書かない。
- 「退屈だ」「〇〇に飽きた」と書く: 退屈を感じるのは、脳が「次のステップに行きたい」と成長したがっている証拠だと捉える。
- 「変わりたい」と書く: 何度も書き出すことで、自分の中に変化への意識を根付かせる。
- 「お金が欲しい」と書く: 自分の欲を隠さず、「安心するためにこれくらい欲しい。安心できたらこんなことにチャレンジしたい」と理由まで考える。
時には、「今日は何も書きたくない」と思う日もあるだろう。そんな時は、無理に前向きな言葉をひねり出すのではなく、「今日は書きたくない」と、その感情そのものを書いてみればいい。
「なぜ書きたくないんだろう? ああ、今日は部活で疲れているんだな」と、自分の状態に目を向けることができる。
ノートは自分と戦う場所ではなく、本音を吐き出して「休める場所」にすることが、長続きする秘訣だ。
人生は「自分への質問」で少しずつ変わっていく
ジャーナリングの面白いところは、「自分への質問を変えるだけで、出てくる答えが変わる」ことだ。
たとえば、「自分の大きな夢は何だろう?」と問いかけて答えが出ない時は、質問を変えて「これなら楽にできそうなことは何?」と書いてみる。
人間は「これならできそう」と自分の中で許可が降りたものしか、行動に移すことができない。「英単語を1日3つだけ覚えるなら、楽勝でできそう」という答えを自分から引き出すことが、行動の第一歩になる。
また、「意欲はあるのに、動けないのはなぜ?」と問いかけてみるのもいい。「早く寝たいと言っていたのに、スマホを見て起きていた」。これは意志が弱いのではなく、本音では「今はスマホを見ることの方を優先したい」と思っていたということだ。行動の裏にある本音に気づけると、自分をむやみに否定することが減っていく。
夢に向かって、今日から自分と対話しよう
ジャーナリングは、始めて1週間で魔法のように人生が激変するものではない。
しかし、毎日少しずつ自分と向き合い、本音を知っていく過程は「複利」のように積み重なっていく。今日1%の小さな気づきを得る習慣が、1年後には何も見つめなかった時と比べて、驚くほど大きな差になって表れるはずだ。
用意するのは、ノート(できれば少し大きめのスケッチブックなど)とペンだけ。
スマホを別の部屋に置き、リラックスできる場所で、ただ頭に浮かんだことを書き出してみる。それが、君の夢を叶えるための静かで力強いスタートになる。
もし、この「自分と会話する」という手法に興味を持ち、具体的なノートの書き方(コンパスノートの作り方や、感情と波動の関係など)をさらに深く知りたいと思ったら、ぜひ『すごいジャーナリング』という本を実際に手に取って読んでみてほしい。
自分の心の声に耳を傾けられる人は、きっと自分の人生を大切に、そして周りの人にも優しく接することができるようになる。
君の夢を叶える一番の味方は、他の誰でもない、君自身だ。
【図解】

<参考書籍>
すごいジャーナリング うまくいっている人は紙に何を書いているのか? (サンクチュアリ出版)
著:菊地大樹,蒼井アオ

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